自社で編集可能なWordPressサイト構築法

Struggling With WordPress?

企業サイトの管理は、本来、単純作業であるべきです。健全なサイトは、新メンバー紹介の追加、サービス内容の更新、営業時間の変更など、日常的な編集作業によって情報が正確に保たれ、顧客のエンゲージメントを維持します。 しかし、本来単純であるべきこういった作業が、多くの中小企業にとって大きなストレスの原因となっています。社内スタッフが自社サイトに直接ログインして更新するのではなく、運営を委託している業者へ都度変更を依頼し、返信を待ち、さらに追加請求を受け取る。そのような状況に陥りがちな企業も少なくありません。

上記のような課題に直面する中小企業は数えきれないほどあります。WordPressで構築されたサイトは見栄えは良いものの、専門知識を持ったスタッフがいない組織にとって、編集作業は困難な業務になることが多いです。このような現状に陥る場合、WordPress自体に問題があることは少なく、多くの場合、サイトの構築方法に原因があります。具体的には、ハードコードされたテンプレート、独自のページビルダー、あるいはアクセスを制限するカスタムテーマの使用などが挙げられます。

サイトの更新作業が困難になると、サイト上の情報はすぐに古びてしまいます。マーケティング活動は停滞し、重要な告知は公開されず、キャンペーンの機会も逃します。更新作業が遅れたウェブサイトは、時間が経つにつれて、ビジネスを加速させるツールではなく、「ボトルネック」へと変わってしまいます。

しかし、こういった状況は改善可能です。現代のWordPressは、柔軟でクライアントフレンドリーなプラットフォームへと進化を遂げています。この記事では、なぜ多くの中小企業が身動きが取れないと感じるのか、現代的なサイト構築のあり方、現在のサイト設定を評価する方法、そしてサイトが手付かずと感じた場合の対策について解説します。

なぜ日々の編集作業がこれほど難しいと感じるのか

よくある例を挙げます。新入社員が入社し、「チーム紹介」ページを更新する必要があったとします。写真のアップロード、短い紹介文の作成、そして公開という作業が数分で完了するのが理想です。しかし、多くの場合、チーム紹介ページはカスタムコード化されたテンプレートの中に固定されています。ダッシュボードに新しいエントリーを追加するための入力フィールドがないといったケースも多く、結局開発者に依頼せざるを得ないということもあります。

あるいは、もっと単純な例として、オフィスが営業時間を変更するケースがあります。連絡先ページのテキストを一行変更する作業は、本来なら手間いらずであるべきです。しかし、コンテンツが使用しているテーマのコードに直接書き込まれているため、WordPress内からはアクセスできず、数秒で終わるはずのタスクが、また新たな依頼と遅延の連鎖を生み出してしまうこともよくあります。

これらの課題は、決して机上の空論ではありません。 多くの企業が、ホームページのバナー変更に外部のサポートが必要だったために製品リリースを遅らせたり、ニュースセクションがロックされていたために休業のお知らせやサービス障害といった緊急告知の投稿に苦慮したりしています。

こうした遅延が積み重なることで、売上の損失、顧客の混乱、そして最も重要なデジタルチャネルから切り離されたチームの誕生という結果を招いてしまうのです。

なぜ多くのWordPressサイトが使いにくくなってしまったのか

皮肉にもWordPressはもともと「パブリッシング」のためのプラットフォームとしてスタートし、本来の目的は、コンテンツ管理をシンプルにすることでした。では、なぜ多くのサイトが編集困難な状態に陥ってしまったのでしょうか。

その理由は、主に過去10年間の開発手法に根差しています。

長期間にわたり、ハードコードされたテンプレートは開発上の標準とされてきました。開発者はサイトの完全な制御と精密なデザインを実現できましたが、デメリットは、すべてのテキストや画像がコードの中に埋め込まれ、編集担当者には一切手が届かなくなることでした。

次に、WPBakery、Divi、AvadaのFusion Builderのようなページビルダープラグインが登場しました。これらのプラグインはサイトの構築を高速化しましたが、しばしばショートコードだらけの込み入ったコンテンツや、入れ子が起こるレイアウトを残しました。ページビルダーをオフにすると、[vc_row]、[et_pb_section]といった生のコードが露わになり、専門性のないスタッフにとって、わずかな編集でさえレスポンシブデザインを壊すリスクを伴いました。

3つ目の要因は、カスタムテーマへの依存です。これらは、クライアントの使いやすさよりもデザインの美しさや開発者の作業効率を優先したものでした。コンテンツとデザインが密接に結びついていたため、わずかな変更でもページ構造全体を崩壊させるリスクがありました。

これらの開発手法は、当時としては「迅速な立ち上げ」「デザイン要件の達成」「厳密な管理」といった制約の下では合理的だったかもしれません。中には、クライアントが継続的なサポート契約から抜け出せないようにサイトを構築した悪質なケースさえあります。意図はどうであれ、結果は同じでした。「見栄えは良いが、日常的な編集が困難なウェブサイト」の出来上がりです。

現代的で編集しやすいWordPressへの転換

しかしながら近年、状況は大きく変化しています。Gutenbergエディター(現在はブロックエディターとして知られる)の登場により、WordPressは新しい時代を迎えました。ユーザーは、厳格なテンプレートや扱いにくいビルダーを介して編集するのではなく、モジュール式のブロックをページ上に配置することで、コンテンツを視覚的に作成・管理できるようになりました。

WordPressは圧倒的な業界シェアを誇ります。2025年現在、全ウェブサイトの43%以上世界のCMS市場の60%以上を占めています(WPZoom, Invedus)。この普及率の高さは、その編集ツールの使いやすさがビジネス上の重要課題であることを明確に示しています。

そしてユーザーの最新ツールへの移行は着実に進んでいます。2023年のWordPress調査によると、回答者の39.9%がブロックエディターのみを使用し、さらに20.2%がクラシックエディターと併用していると報告しています。企業での採用も増加しており、80%以上の組織がブロック専用またはハイブリッドな編集構造を使用しているという調査結果もあります(Neuralab)。

この変化は、業界全体が「開発者専用の編集環境」から「クライアント・ファースト」の構造へと移行していることを示しています。過去3年間にブロックエディターを使って投稿された記事は2.64億個とされています(AIOSEO)。ブロックエディターは、ヘッダー、フッター、テンプレートを含むページ全体のレイアウトを、コードに触れることなくWordPress内で管理できるようにします。

さらに、BricksGenerateBlocksKadence BlocksといったGutenbergの機能を拡張する新しいツールが専門知識のないスタッフにも簡単にアクセスできる形で続々登場し、より柔軟なデザインを可能にしました。

また、WordPressの強みは、その巨大なエコシステムにもあります。現在、公式リストにはSEOからeコマース、セキュリティまであらゆる分野をカバーする55,000を超える無料プラグインがあります。この選択肢の幅広さも、カスタム開発なしに新たなニーズに対応できるクライアントフレンドリーなサイト構築の可能性を保証してくれています。

ユーザーフレンドリーなWordPressサイトの条件

では、実際にユーザーが使いやすいサイトとはどのようなものでしょうか。適切に構築され、編集者に優しいサイトは、コンテンツ管理を直感的にしてくれるサイトです。まず、ユーザーがログインした際、バックエンド(管理画面)はライブサイト(公開画面)の構造を反映しているべきです。ページは編集、再配置、再利用が可能なブロックで構成され、スタッフプロフィールや製品一覧といった共通の要素は、明確な入力フィールドを持つ「カスタム投稿タイプ」として作成されるべきでもあります。

コンテンツ管理の一貫性は「再利用可能なパターン」を通じて維持されます。例えば、サイトがニュース更新に標準的なフォーマットを使用する場合、そのパターンは保存されるべきです。これにより新しい投稿を追加する作業は、ゼロからデザインするのではなく、フォームに記入するだけの作業になります。

こういったサイトは、新しく加わったメンバーの育成ストレスも軽減させてくれます。簡単な指導や説明を受けるだけで、非技術系のユーザーも自信を持ってコンテンツの公開ができるようになります。ユーザーフレンドリーなWordPressサイトの導入により、開発者への依存性が下がり、結果としてマーケティングチームはビジネスのスピードに合わせて動けるようになります。

クライアントフレンドリーなサイト構築の主な特徴は以下の通りです。

  • すべての主要コンテンツをWordPressのダッシュボードから直接編集できること。
  • ブランドの一貫性を保ちつつ、迅速な更新を可能にする再利用可能なブロックパターンがあること。
  • スタッフ紹介、ニュース、製品カードなどの反復性のあるコンテンツに対応するカスタム投稿タイプがあること。
  • ショートコードへの依存を最小限に抑えた、明確で整理されたバックエンドであること。

これらの要素により、ウェブサイトはチームが「借りているシステム」ではなく、「所有するツール」として機能します。

現在のセットアップを評価する方法

現在のあなたのサイトがチームを「支えている」のか「妨げている」のかを明確にするのはサイト監査です。まず初めに、頻繁な更新が必要なウェブサイトの主要な領域(スタッフページ、サービス説明、製品情報、ニュース、営業詳細など)をリストアップします。

次に、WordPressダッシュボードにログインし、いくつかの更新を試みてみましょう。外部の助けなしに新しいスタッフメンバーを追加できますか?連絡先の詳細をエディターで直接編集できますか?もしできない場合は、どのブロックで問題が発生しているか、その原因は何かを記録します。

詳細な監査には、以下の確認が含まれます。

  • ダッシュボードから直接編集可能なコンテンツは何か。
  • コンテンツの変更がレイアウトを壊すリスクがあるか。
  • 何のプラグインやビルダーが使用されているか。
  • 複数層になっている機能があるか(ビルダーが複数層になっている場合は危険信号です)。
  • スタッフが更新作業についてどの程度快適に感じているか。

これらを文書化することで、問題が軽微な不満なのか、システム的な障壁なのかを判断できます。時には、いくつかの修正で問題が解決することもありますが、場合によっては再構築だけが持続可能な解決策となることもあります。

サイトが手詰まりの場合の選択肢

現在の状況が把握できたら、次のいくつかのステップに進みます。

重点的な修正は最も簡潔なオプションです。開発者に特定のセクションを編集可能なブロックやカスタムフィールドに変換してもらうことで、ボトルネックを解消します。例えば、ハードコードされたスタッフページを、各プロフィールがシンプルなフォームを通じて編集できる投稿タイプに再構築します。これによりコストを抑え、当面の課題をまず解決できます。

部分的な再構築も一つの手です。複数のセクションに問題がある場合、それらのセクションをブロックベースのテンプレートに移行させ、残りのデザインは維持することで、管理業務のバランスを取ることができます。これは、完全な再設計よりも業務中断のリスクが少なく、直近の使いやすさを大幅に向上します。

完全な再構築が、古いサイトにとって、最も合理的な解決策となることもよくあります。現在の構築が時代遅れのプラグインや脆いカスタムコードに依存している場合、サイト構築をゼロからやり直すことで、持続可能なビジネスサイトの基盤を確保できます。ブロックフレンドリーなテーマと再利用可能なパターンを組み合わせることで、サイトは将来に向けた運用をしやすいものとなります。

最後に、プラットフォームを切り替えるという選択肢もあります。WordPressは依然として全ウェブサイトの43%以上を占める巨大プラットフォームですが、一部の企業はWebflowやSquarespaceといったプラットフォームを選ぶこともあります。これらのプラットフォームはシンプルさが魅力ですが、特に成長志向の中小企業にとって、WordPressが提供する柔軟性や広範なエコシステムに欠けることも少なくありません。

再構築計画時に開発元に尋ねるべき重要な質問

再構築を計画する際、制作会社や開発者との話し合いは非常に重要です。話し合いの際は、以下の質問を投げかけてみましょう。

  • チーム紹介、製品ページ、ニュース、連絡先などのすべての主要コンテンツは、WordPressのブロックエディターを通じて編集可能になりますか?
  • レイアウトをコードなしで調整できるように、ブロックベースのテーマの使用は可能ですか?
  • 一貫性を確保しながら柔軟性を可能にするために、共通のパターンはどのように作成されますか?
  • 専門性のないスタッフがナビゲートしやすいように、バックエンドの構造は明確になりますか?
  • チームがサイトを使いこなせるようにするためのトレーニングやドキュメントは提供されますか?

クライアントの自律性を優先する開発者は、これらの質問を全て歓迎してくれるはずです。開発者の回答は、サイトを「クライアントが所有するもの」として見ているのか、「彼らがコントロールするもの」として見ているのかを明らかにします。

ビジネスリーダーにとってなぜこれが重要なのか

サイト構築の議論は、単なる技術的な話ではありません。ビジネスがいかに顧客とのコミュニケーションを潤滑にできるかに関わる話です。小さな変更のたびに開発者が必要となるウェブサイトは、マーケティング業務を減速させます。告知は遅れ、キャンペーンは勢いを失い、顧客は古い情報を受け取ってしまいます。

一方で、スタッフが自由に編集できるウェブサイトは、事業成長のための資産になります。チームは迅速に対応し、コンテンツを即座に公開し、サイトを壊す恐れなくアップデートを試すことができます。この違いは、単なる効率ではなく、ビジネスの「俊敏性」と言えるでしょう。

ビジネスの俊敏性は、目に見えるROI(投資対効果)につながります。迅速なキャンペーン開始は、タイムリーな顧客エンゲージメントを意味します。最新の製品ページは、売上のロスを防ぎます。適切な社員紹介は、事業の採用と信頼性を強化します。スタッフが会社のデジタルプレゼンスを管理する力を実感すると、社内の士気さえも向上します。競争の激しい市場において、こうした小さな効率性の積み重ねが、大きな優位性となります。

あなたのウェブサイトはあなたの味方になるべきです

多くの企業が日々感じる不満は、もはや永続的なものではありません。WordPressは常に進化し、そのエコシステムは制限ではなく、利用者に自信を与えるものへと向かっています。小さな修正、部分的な再構築、または完全な再設計を通じて、チームを支え、ビジネスをサポートするサイトを構築することは可能です。

私たちNetwiseは、多くの中小企業が「手付かずになったサイト」から「柔軟でクライアントフレンドリーな構築」へと変化するのを見てきました。その変革は目覚ましいものです。かつてウェブサイトの更新を恐れていたスタッフは、それを管理することに誇りを持ち始め、開発者を待たされていたマーケティングチームは、スピードと自信を持って動き出します。

もしあなたのWordPressサイトがビジネスの足かせになっていると感じるなら、そのストレスに甘んじる必要はありません。クライアントフレンドリーなサイト構築は、スタッフに自信を持って公開する自由と、ビジネスのペースに追いつく柔軟性を与えます。あなたのウェブサイトが、あなたの味方として機能できるように、ぜひNetwiseにご相談ください。

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